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はじめに
投資なんてギャンブルだ!
──そう考えていた時期が私にもありました。
それ以前に、投資について当事者視点で考えること自体なかったと言っても過言ではありません。
自分とは縁のない遠い世界の話だと思っていました。
ですが、節約や節税といった入り口からお金の知識をつけていく過程で段々と無視できない存在となっていったのです。
「知らなきゃ」が「やらなきゃ」に変わり、いつしか「このままでは不安だ」とまで感じるようになりました。
私は、将来の安心を買うために投資をはじめることにしたのです。
もちろん、情報に踊らされているだけではないかと自分を疑い、実行に移すまでにかなり時間を費やしました。
そして来る2025年4月1日。
ついにやどかり投資家デビュー計画を始動し、200万円を楽天・プラス・オールカントリーに突っ込むに至ったのです。
今回は、私が今どハマりしている投資コンテンツの推し“楽天オルカン”との馴れ初めを話していきたいと思います。
……すみません、もう少し真面目にお話ししますね。
念の為ですが、この記事は投資や特定の銘柄を推奨するものではなく、投資初心者による実録です。
「もし自分があのとき投資をしていたら?」
「今勉強中だから、実際にはじめたばかりの人の体験談を聞いてみたい」
「投資なんて自分は絶対やらないから、エアプで楽しみたい」
そんな方にぜひ読んでいただきたいお話となっております。
後半では、200万円がこの約3ヶ月でどう成長したか具体的な数字も載せています。
一緒にやどかりの投資ライフを楽しんでくれたら嬉しいです。
なぜ楽天オルカンに決めたの?
楽天オルカン。
正式名称は、楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド。
簡単に言うと、世界中の数千という良さげな会社にまるっと分散投資ができる楽天のファンドです。
正直なところ、最初にこの子を選んだきっかけは、“投資に詳しい情報発信者さんがそのご家族にすすめ、その運用結果を公開していたから”です。
ゲーム初心者が有名な実況者さんおすすめのキャラをとりあえず選択するようなものです。
でも、さすがにそれだけで今後何百万も入金する予定の銘柄を決めることはできません。
そこで、実際に購入するまで自分なりに色々と情報を集めました。
■楽天証券、楽天オルカンを選んだ理由
・楽天経済圏を活用したい
・操作画面が他より使いやすいと評判
・楽天ポイントがもらえる
・手数料が安い
・発信者さんの影響
・S&P500もいいけど、アメリカ一択より全世界の方がなんとなく安心
・なんにせよ全世界株式インデックスなら資本主義が生きている限りは大崩れしないだろうからどこでもいい
後半にかけて大雑把が加速していますが、調べれば調べるほど「インデックスなら eMAXIS Slim でも楽天オルカンでも S&P500 でも大差ない」という結論になるため、最後は結構軽いノリで決めてしまいました。
結局は生活の中で使いやすく、暴落時でも従来的に回復すると信じられる銘柄を選ぶことが一番だと思います。
楽天経済圏という新たな住処〜心理学で振り返る口座開設〜
私が楽天証券を選んだ理由について、もう少しだけ踏み込んだお話をさせてください。
人には現状維持バイアスという心理的な傾向があります。
それは、変化することよりも現状を維持することを好むというものです。
ネットバンクや証券口座を開設する、というのは私にとって非常に大きな変化でした。
更に当時は節約の観点から、格安SIMへの乗り換えも検討していた時期です。
目の前に散らばった沢山の選択肢を前に、無意識にストレスを感じていたのだと思います。
そんなとき、節約を意識するならどこかしらの経済圏を活用するべき、という節約系コンテンツで得た知識をもとに見回すと、“楽天”という文字に心惹かれました。
私は長年、楽天市場を利用しています。
そして10年ほど前から楽天カードのユーザーでもあります。
白地に赤のアイコンは、大きな変化の中で唯一安心できる存在だったのです。
もし普段から楽天市場を利用していなかったら、他の経済圏を選択したかもしれません。
ザイオンス効果──繰り返し接触することで対象への好感度が高まる心理現象を体験した瞬間でした。
楽天の策略にうまく乗せられたと言えるでしょう。
200万円を突っ込んだ理由
一般的に投資初心者(低所得者/ど素人)がいきなり百万単位のお金を投資に回すことはお勧めされません。
暴落煽り発信などの他人の言葉に流され、インデックス投資では禁忌とされる“狼狽売り”をしてしまうからです。
(※狼狽売りとは、株価が急落したときにパニックになって保有株を売却することをいいます。)
では、どうして総資産の1/3である200万円を突っ込んだのか。
・時間をかけてある程度の知識を得ていた
私が投資について調べはじめたのは昨年の冬です。
熱量に波はあったものの、実際に投資をはじめるまで半年近く情報を集めていました。
はじめたらどうなるか、はじめなかったらどうなるか、リスクについて、種類について、歴史について、法律について、投資にまつわる詐欺について、賛成意見、反対意見、ネットの声など。
たくさんの情報に触れた上で、満を持して最初の一歩を踏み出したのです。
それでも実際に自分のお金が増減すると心に負担を感じる人もいるため、少額から自分を慣らしていくのがいいと言われています。
しかし投資について調べるにつれて、私は現金を握り締めていることの方が不安だと感じていたのです。
一刻も早く市場にさらさねばと焦ってすらいました。
・トランプ関税に後押しをされた
そうして私が実際に動き出し、口座開設に先立ってポイントサイトに登録した翌日、思わぬ出来事がありました。
トランプ大統領が相互関税の詳細について、関税強化を明言したのです。
それを受けて相場は大きく下落。
これまで「暴落は絶好の買い場だ」「積み立てフェーズの若者にとってはバーゲンセールだ」と散々聞かされていた私は、そのタイミングを目の当たりにして身を乗り出しました。
・投資家体験がしたかった
また、せっかく投資をはじめるのなら“1日で給料以上の金額が増減する”というのを早く体験してみたかったというのも理由のひとつです。
比較的安全と言われるインデックス投資でも、投資家気分を味わってみたかった。
それには、ある程度まとまった金額を投資に回す必要がありました。
投資は私にとって趣味として楽しめる対象であり、言うなれば楽天オルカンは“投資コンテンツの推し”なのです。
・一応リスクヘッジはしたつもり
それでも、年間の成長投資枠の240万ではなく200万に留めたのは、私なりのリスクヘッジでした。
当時はまだ勉強中だったため、今年中に高配当株や優待株を買う可能性もあると考えていたのです。
今は、当分それらの株の購入はしないという結論に至っています。
そのため、あのとき40万の枠も埋めておけば良かったなと思っていますが、これもまた貴重な投資経験です。
・200万円の実際の内訳
私はポイントサイトを経由して諸々の登録をしていたのと、楽天銀行への預金移行作業と並行して投資をはじめました。
そのため、200万円の投資と言っても初日は5万円(ポイント獲得のため)、次に100万円、それから55万円、そして40万円と購入していきました。
ATMの引き出し限度額が50万円のため、200万円で一気に購入することはできなかったのです。
現在の含み益とタイミング投資の罠
NISA成長投資枠で購入した200万円の楽天オルカン、2025年7月20日現在の評価額がこちら。

時価評価額 2,458,518.00 円
評価損益 +458,518.00 円
+22.92 %という詐欺のような数字を叩き出しています。
含み益は幻、インデックス投資で一喜一憂するのは愚かだと分かってはいても嬉しいものです。
でも、棚ぼたを手に入れたインデックス投資家にはデバフがかかるという噂は本当でした。
あのとき残しておいた40万円の成長投資枠をどこで投入しようか考えている間に、楽天オルカンは再び過去最高額を記録するようになってしまいました。
“インデックス投資家がタイミング投資の思考になってしまうと、結局は機会損失に陥る。”
あれほど耳にしていたのに、見事に罠にはまっています。
戒めとして今すぐ購入することも検討しましたが踏ん切りがつかず、枠が消滅するギリギリに泣く泣く高値掴みをする予感がしています。
まとめ
ここまでトランプ関税ショックに引っ張り上げられた成長投資枠についてお話ししてきましたが、一応本命は積立投資枠です。
投資をはじめたあの日から、低所得者にあるまじき10万円を毎月積み立てています。
今のところ+5%以上の含み益が出ており順調です。
今後はどのような相場になるかは全く分かりませんが、そのあたりは私個人にどうこうできる問題ではありません。
手の届く範囲で節約や節税に取り組みながら、のんびり楽しんでいこうと思っています。
最初はドキドキしながら購入していた投資信託も、今ではすっかり日常の一部です。
5万円程度の評価損益の上下は気にならなくなってきました。
ですが、暴落が来れば時価評価額が半分くらいまで減る可能性があるのがインデックス投資です。
そんなときでも耐えられるよう、知識武装を継続していかなくてはなりません。
インデックス投資の本質は“継続と分散”だと信じて、今後も静かに積み立てていくつもりです。
今回もお読みいただきありがとうございました。
ぜひまた遊びに来てくださいね!
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