ポイ活が「やめたほうがいい」と言われる4つの理由

🪙お金の話
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はじめに

みなさんはポイ活、やっていますか?
 
まずは馴染みのない方のために、ざっくりと説明します。
 
 
ポイ活とは?
買い物やサービスの利用、簡単な作業などを通じてポイントを貯め、そのポイントを現金に近い形で活用する節約・副業のこと。
 
 
「買い物をするだけでポイントもくれるなんて、優しすぎる!」
 
そう思ってしまいがちですが、これにはきちんとした仕組みが存在します。
 
ユーザーは、企業が集客のために行う調査や宣伝などに協力することで、その対価をポイントとして受け取っているのです。
 
完全なる、ギブ・アンド・テイク。
 
むしろ、アンケートを取ったり広告を載せたりする手間や費用を考えると、企業にとってもお得な仕組みなのかもしれません。
 
ここで、代表的なポイ活をご紹介します。
 
 
買い物
楽天やAmazonでの購入、コンビニでの支払いの際、購入金額の一部がポイントとして還元される。
 
アンケート
Webサイトで質問に回答することで、企業の市場調査費がポイントとして支払われる。
 
商品モニター、試供品
新商品などを少額で購入または試用し、そのレビューを提出することで、企業の市場調査費や宣伝費がポイントとして支払われる。
 
広告クリック
届いたメールやアプリ内のバナーをクリックすることで、広告主の宣伝費がポイントとして支払われる。
 
サービス利用
クレジットカードの新規発行や銀行口座開設などを行うことで、サービスへの加入手数料がポイントとして支払われる。
 
 
「私、ポイ活やってたわ」
 
と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
クレジットカードやショップのアプリを所持していると、知らないうちにポイ活をしていたという状況になりがちです。
 
ちなみに私は、5種類全て取り組んだ経験があります。
 
 
 
一昔前は、ネットの海を散々彷徨ってようやくポイ活サイトに辿り着いていました。
 
しかし現在では、多くの人がポイ活という言葉を聞いて「ポイントを貯めるやつね」程度の認識を持っているかと思います。
  
そんなポイ活ですが、実は資産形成界隈ではあまり歓迎されていません。
 
お金の相談に対して、「ポイ活なんてするな」というアドバイスも多く耳にします。
 
今回は、ポイ活が「やめたほうがいい」と言われる理由について語っていきたいと思います。
 
「私はそうは思わないな」という方も、
「こんな人もいるんだなぁ」という感じで気軽に読んでくれると嬉しいです。
 
 
 
【ご注意】
ポイ活が趣味や生きがいという方には不快な内容が含まれるかもしれません。
あくまで考え方のひとつとして参考にしていただけましたら幸いです。
 
 
 
 

ポイ活の落とし穴

資産形成において、ポイ活が推奨されない理由は、どれも“活動に対して得られるものが少ない”という点に集約されます。
 
これには、時間や労力の問題はもちろん、心理的な問題も大きく影響してきます。
 
そして最も重要視されるデメリットは一体なんなのか、一緒に確認していきましょう。
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■1 時間や労力に見合わない収益性

ポイ活で得られるポイントは、基本的に大きな収入にはなりません。
 
アンケートの回答や広告クリックで獲得できるのは、1〜3円相当であることがほとんどです。
 
くじやミニゲームの場合はそれよりさらに少なく、抽選結果によってはポイントが獲得できないこともあります。
 
また、複数の課題をこなしてようやく1円分のポイントがもらえるというポイ活も存在します。
 
このような単価の低い案件をコツコツ続けても、時間あたりのリターンは非常に低く、労力に合わないと感じる人が多いのです。
 
また、​複数のポイントサービスを利用することで管理が煩雑になり、時間や労力を奪われるという声もあります。
 
 
 

■​2 無駄遣いの原因となる仕様

ポイ活をすることによって、​ポイントを貯めることが目的化してしまう人がいます。
 
先日、YouTubeで「ポイ活のためにクレカをリボ払いにしている」という主張を耳にしたときは戦慄しました。
 
そこまでのことはしないにせよ、
 
「ポイント2倍だから買っておこう」
「ポイントがもらえるから登録しよう」
「ポイントを使い切るために買い物をしなきゃ」
 
​このような理由で本来必要のないものまで購入してしまった経験のある方は、少なくないのではないでしょうか。

また、人には“利用可能性ヒューリスティック”という心理傾向があります。
 
代表的な例をあげると、CMや広告で特定の企業や商品を目にすることによって、その企業の商品を身近で信頼できると感じて購入してしまうといったものです。
 
さらに、“ザイオンス効果(単純接触効果)”も加勢します。
 
こちらは、CMや広告を繰り返し見ることで、そのブランドや商品への好感度や信頼感が高まるといったものです。
 
アンケートの回答や広告のクリックといったポイ活では、当然該当する商品やサービスを何度も目にすることになります。
 
アンケートではその商品について考え、数々のメリットを聞かされることで、商品についてよく知っているような感覚になります
 
店頭やネットでその商品を目にしたとき、親近感を覚えたユーザーの手が思わず伸びたら、企業の完全勝利です。
 
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■​3 個人情報に関するトラブルのリスク

近年、大手と呼ばれているポイ活サイトがいくつか存在します。
 
ハピタスやモッピーなど、聞き馴染みのある方も多いのではないでしょうか。
 
しかし、運営元が不明確なサイトも未だに存在しています。
 
そういったサイトを利用することによって、個人情報が流出するなどのトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。
 
また、アンケートや商品モニターなどの申し込みの際に、住所や氏名、電話番号などを求められることがあります。
 
これらは実質、アンケートの回答やレビュー以上に企業がポイントの対価として求めている営業アタックリストだ、という見方もあります。
 
どんなに信頼できるポイ活サイトや企業の案件であっても、営業をかけられる未来は避けられません。
 
こういった案件の単価が、他のアンケートなどと比較して高く設定されているのは、そういう理由なのです。
 
実際に、私も営業メールや営業の電話を受けたことがあります。
 
相手は営業のプロなので、断れないタイプの方には本当におすすめできないと感じました。
 
さらに、登録が必要なタイプの案件は退会や解約をするのがとんでもなく大変なのがデフォです。
 
退会ページに辿り着けなかったり、この令和の時代に電話でしか解約を受け付けていなかったり。
 
スマホショップでゴリ押しされるオプションのように、解約し損ねて高額な料金が発生するリスクもあります。
 
そして、忘れてはいけない大きなリスクが、クレジットカードの作り過ぎによる信用スコアの低下です。
 
将来、ローンを組んだりスマホ代の分割購入をしようと考えた際に審査に落ちやすくなる可能性が出てきてしまいます。
 
目先のポイントにばかり気を取られず、リスクについてよく考えてから取り組む必要があるのです。
 
 
 

■4 経験値の稼げない副業

資産形成界隈でポイ活が推奨されない最大の理由は、“取り組むことで得られるものがポイントしかないから”です。
 
例えば仕事やバイトなら、取り組むことで経験が身につき、昇給したり人間関係が広がったりします。
 
個人で行うような副業であれば、例え失敗したとしてもスキルや経験が身につきます。
 
しかし、ポイ活ではそれらを得ることはできません。
 
ポイ活の単価が上がることもなければ、スキルが向上することもありません。
 
そういったところが、「ポイ活なんかに時間を割くな」と言われる所以なのです。
 
 
 
 

ポイ活は「やるべきではない」のか?

ここまで、ポイ活のデメリットについてお話ししてまいりました。
 
では、ポイ活は本当にやるべきではないのでしょうか?
 
私は、そんなことはないと考えています。
 
むしろ、お得な情報はきちんと調べ、必要に応じて活用すべきです。
 
公的保険制度を知ることや、節税対策に取り組むことと同じではないでしょうか。
 
ただし、自分の生活が主体であることが大前提です。
 
どのような取り組み方をすれば自分にとって負担にならないかを知る必要があります。
 
さらに高額案件では、起こり得るリスクをひとつひとつ精査し、工夫しなくてはなりません。
 
自分のリスク許容度と向き合い、案件を使いこなすことができたときに、ポイ活は初めて「賢い節約術」と呼べるようになるのです。
 
 
 
 

まとめ

今回はポイ活が「やめたほうがいい」と言われる理由について、お話しました。
 
​ポイ活の落とし穴は単価の低さだけではありません。
 
生活が振り回されてしまわないよう、十分に注意して取り組むことが重要なのです。
 
ポイ活は、自分のペースを乱して作業に追われたり、信用に関わるリスクを負ってまで取り組むものではありません。
 
デメリットやリスクを理解した上で利用してこそ、家計を助ける強力なツールになります。
 
​この機会に、ご自身のポイ活が「賢い節約術」になっているか、それとも「落とし穴」にハマってしまっているのか、ぜひ一度見直してみてください。
 
 
 
今回もお読みいただきありがとうございました。

またぜひ遊びに来てくださいね。

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