同人誌の感想が2万字を超えたので入稿した話

二次創作
二次創作

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はじめに:本の感想

二次創作の作家さんに感想を送ったことはありますか?
 
作品から伝わってくる萌えと癖。
 
解釈の一致や新たな扉を開かれた瞬間、止め処無い想いが溢れだし、高鳴る鼓動。
 
その感動をすぐさま言葉にしたい人、決して言葉にはせず余韻を楽しみたい人、声に出して語りたい人──タイプは様々だと思います。
 
その中でも、言葉を相手に届けたいけれどどんな方法にすればいいのか悩んだ経験のある方、多いのではないでしょうか。
 
DM?
 
pixivのメッセージ?
 
個人サイトのコメント欄?
 
手紙?
 
それとも、──世界でひとつだけの本にしちゃう?
 
 
 
今回は、同人誌への感想文があまりにも長くなりすぎた結果、印刷所に入稿することになった体験談をお話します。
 
「同人誌の感想文が止まらない!」
「想いを手紙にしたためたい、でも長すぎる!」
 
そんな方の参考になるようなならないような内容となっております。
 
感想を送る派の方も送らない派の方も、受け取る専門の方も、「こんな人もいるんだなぁ」という感じで気軽に読んでくれると嬉しいです。
 
 
 

感想を手書きした本の限界

数年前、私は自分でスマホに打ち込んだ長文をスクロールしながら考えあぐねていました。
 
事の発端は、かねてより仲良くさせてもらっていた同人作家さんとお話していたときのことです。
 
その作家さんが以前頒布されていた同人誌の話題になりました。
 
その本はシリーズもので、既に全て完売しているとのこと。
 
設定や雰囲気を教えてもらった私は、ちょうどその方の再録本を購入した直後だったこともあり、「いつか再録本が出たら絶対に購入させていただきます!」と言いました。
 
すると紙の本での再録の予定がないことを伝えられ、続けてまさかの「次会うときにお貸ししますよ」という神託。
 
大変恐れ多いがしかし欲望に負け、お借りすることになったのです。
 
そしてその聖書もとい同人誌を拝読し、溢れ出た言葉をスマホに打ち込んだところで冒頭に戻ります。
 
画面の端には勢いそのまま書き連ねた文字数が元気に表示されていました。
 
>> 24166文字 <<
  
当時私がオンラインで書いていた同人小説が1本で大体それくらいの流さです。
 
実はそれまでにも感想が長文になったことは何度かありました。
 
そのたびに分厚い手紙にしたり、100均の小さなノートに感想を手書きして感想ノートにしたりして同人即売会でお渡しするという若干の奇行に走ってきたのです。
 
でもそれも5000字くらいまでならできること。
 
約5倍の長さの文章を手書きする自信はありませんでした。
 
それに、2.5万字の手書き文章なんて渡された方も迷惑でしょう(個人の感想です)。
 
かと言って、上限2000文字のpixivメッセージだと12回に分けることになります。
 
「無理だわ、製本しよ」
 
そんなわけで、私は一冊から製本できる印刷所を検索することにしたのです。
 
 
 

本の感想を本にしてみた

色々と調べてみた結果、当時SNSで話題にもなっていた“製本直送.com”さんに製本をお願いすることにしました。
 
一冊から製本できて、入稿もオンラインで完結。
 
料金シュミレーターがあるので手軽に金額を算出でき、安心してデータ作成に取りかかることができました。
 
表紙は無料のお絵かきソフト、FireAlpacaで作成。
 
当時少しだけPhotoshopをかじっていたので、PSDファイルが使えるというというのが決め手でした。
 
イラストには明るくなかったため、ブラシと文字入力でそれっぽい表紙に仕上げました。
 
製本形式は無線綴じ、表紙にはマット加工を施して送料込みで1274円。
 
約150ページ程度の文庫本が誕生することになります。
 
ちなみに入稿形式はPDFのみだったため、画像変換ソフト“G・こんばーちゃ♪”で変換しました。
 
入稿経験が何度かあったので、製本直送.comさんのハードルの低さには感動しました。
 
 
 

まとめ:感想を本にした感想

仕上がった本はお借りしたご本の袋にこっそり入れて、カラオケにご一緒した際にお渡しすることにしました。
 
「念の為、中身を確認してください!」
 
私の言葉に促されて袋から出された感想の本──“impressions”を見て、作家さんは驚きながらも喜んでくれました。
 
「貸してない本が入ってると思ったら、タイトルが“impressions”でまさか、と思った!」
 
「さすがにこれは頂いたことがないです(笑)」
 
そう言って笑いながら本を見つめる作家さんの表情に、私はイタズラが大成功したような気持ちになりました。
 
 
 
同人誌の同人誌──1冊から入稿できるシステムは、“好き”が溢れ返る私のような人間の強い味方です。
 
究極の自己満ですし、作家さんとの関係性があったからできたことでもあるのかな、とも思っています。
 
だから無闇に勧められるものではないかもしれないけれど、こんな事例があってもいいんじゃないでしょうか。
 
これは数年前のお話ですが、今まるで昨日のことみたいに、あのときの気持ちがよみがえっています。
 
ああ、楽しかった!
 
また同人誌を書いたり、感想を送るような推し活生活に戻るのもいいなぁと心から思います。
 
時間がいくらあっても足りないですね。
 
 
 
今回もお読みいただきありがとうございました。
 
またぜひ遊びに来てくださいね!

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