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はじめに
「ソシャゲへの課金は減らせる支出です」
「課金なんてやっているうちは貯金なんて絶対にできません」
節約・貯金系のコンテンツに触れていると、よくこんな言葉を目にします。
「自分も昔は課金していたけど、無駄なお金だった」
「もっと他のことにお金を使えば良かった」
なんて後悔の言葉まで聞こえてきます。
ここで「確かに無駄な支出だ! 課金はもうしないぞ!」と思った方にとってはその通りなのだと思います。
ですが、少しもやっとされた方もいるのではないでしょうか。
この記事では、自分の推し活を振り返りつつ主観てんこもりでこの気持ちと向き合っていきたいと思います。
「私はそうは思わないな」という方も、
「こんな人もいるんだなぁ」という感じで気軽に読んでくれると嬉しいです。
ソシャゲ課金は〇〇費?
節約・貯金系の情報に触れるとだいたい最初に言われることがあります。
“家計管理をし、収入と支出を把握すること”
月の収入がいくらで、そこからいくらの支出があるから、どう調整すればいくら貯まるかを把握して具体的な目標を立てよう!……というものです。
私も節約を意識したときに、自分の年収や固定費を確認して何度かシミュレーションしてみました。
その際に、固定費・食費・交遊費・娯楽費・医療費・通信費・美容費など支出をいくつかの項目に分ける作業があります。
あなたにとってのソシャゲ課金はどこに入るでしょうか?
娯楽費という方が多いとは思いますが、オタ友との関わりを大切にされている方にとっては交遊費かもしれません。
SNSでは推しへの課金は医療費という意見も多く目にします。
自分の心を健康に保つために課金は必須だから、医療費と認識しているというものです。
ちなみに、今の私は固定費に入れています。
最近は 30 Day pass のような定額の課金が中心で、当分はその金額を減らす気持ちがないからです。
冗談のように聞こえるかもしれませんが、自分にとってソシャゲ課金がなんなのかを把握することは、推し活にとっても節約・貯金にとっても大切なことなんじゃないかなと思います。
また、家計は定期的に見直すことが推奨されています。
「自分にとって課金はあまり大切なものではなかったな」
「いつの間にか惰性で課金しているな」
そんなふうに感じることがあれば、そのときに少しずつ減らしたり、やめたりしてみるのもありかもしれません。
ソシャゲ課金はいつか後悔する?
ソシャゲには、私たちが課金したくなる仕組みがたくさんあります。
企業も商売なので、あの手この手でユーザーの課金を促すのは当然のことです。
ですが、その戦略に乗せられて自分の気持ちを見失ってしまうと、その課金はいつか後悔に変わります。
反対に、しっかり吟味して納得した上で課金したのであれば、後悔に繋がる可能性は低いのではないでしょうか。
私も課金していたゲームから離れたり、アンインストールしてしまった経験があります。
けれど、節約や貯金を意識するようになった今でも「あのとき課金しなければ良かった」という気持ちは全くありません。
それはきっと、あの頃の私がゲームを楽しむために必要な課金だったと納得してるからだと思います。
そしてなにより課金した結果、楽しい時間を過ごせたことに満足しているからです。
ディズニーランドで楽しく遊んだことを、後になって「楽しかったけどいかなきゃ良かった」なんて後悔する人はあまりいないかと思います。
後悔するのはそこで楽しめなかった人や、支払った金額に納得していなかった人です。
生活や価値観はいつか変わっていくものです。
いつまでも楽しかった推し活の想い出にできるよう、よく考えて課金を楽しみましょう。
もちろん、課金もするしディズニーにも行くというのであればどこかで調整が必要だと思います。
次の章では、私が実践していたソシャゲ課金の調整方法をいくつかお伝えします。
ソシャゲ課金の調整方法
私はこれまで大金を継続的に課金したことはありません。
一番多かったときで月数万円程度、半年以上継続していたのは数千円程度でした。
自分の収入を考えると妥当なところだったかなと思っています。
ですが、私は長い間お金の知識を持たず、自分の資産すら把握していなかったやどかりです。
そのため金額ではなく、なんとなく編み出したルールに従って課金を決めていました。
「課金額を調整したいけどうまくいかない」
もしかすると、これから書く内容から、そんな方の参考になる考えが見つかるかもしれません。
・無課金は籠城戦
もしあなたがそのゲームではできるだけ課金をしたくないと考えているのであれば、“最初の課金をしないこと”が最強の戦法です。
支払い方法の設定、クレジットカードの登録など、課金できるパイプを作るということは防壁を壊して外堀を埋めるのと同じことです。
強い意志か、課金用の資金がないのであれば、これから迫りくる企業の誘惑を跳ね除けるのは至難の技となります。
「設定するのが面倒くさい」
これだけで人は案外思いとどまれるものなのです。
課金したくないのであれば、最初の一回を徹底的に避けましょう。
もう以前課金してしまったという方は、支払い情報を削除しましょう。
間違えてアカウント情報を削除してしまわないようにだけ、気をつけてくださいね。
・初回限定価格の罠
どのソシャゲにも必ずと言っていいほど存在する初回限定割引。
前述した“課金パイプ”の設置を促すための罠です。
ユーザーが課金する心理的なハードルを下げるために存在しています。
この価格が期間限定で適用されるときは更に注意が必要です。
期間限定と銘打たれているもののなかには、本当にお得なものとそうでないものが混在しているからです。
とは言え、今後も課金する予定があるのであれば、お得な商品を買わない手はありません。
本当にお得かどうかを吟味してから購入を検討しましょう。
わからない場合は先人に聞くのが一番です。
自分で調べるのはもちろん、SNSで投稿すれば優しい先輩が教えてくれることもありますよ。
・定期パス
購入すると30日間ログインボーナスが豪華になる、毎日ガチャが引けるようになるなど、時間をかけて購入品を受け取る定期パス。
購入品だけでなく、継続ボーナスとして追加で石やアイテムがもらえることもあります。
これが結構大盤振る舞いで、一度購入するとやめられなくなってしまうことも少なくありません。
このシステムは罠でもありますが、課金勢にとっては普通に石や課金パックを購入するよりお得な商品であることが多いです。
この定期パスの役割は、課金ユーザーにできるだけ長くゲームを継続させることなのだと思います。
お得な反面、“なんとなく課金”に最も繋がりやすいため、本当に今の楽しみ方に合っているかどうか定期的に見直す必要があります。
・曖昧な可能性に賭けない
私は以前、“課金する際は確実に目的のカードを獲得できる場合に限る”と決めてゲームをしていた時期がありました。
支払う金額が500円でも1万円でも、引けなければ推しに対して残念な想い出が残ってしまうと考えてのことでした。
「〇万円も課金したのに推しが引けなかった……」
SNSでそんな声を聞いたこと、あると思います。
その方々はそれでも楽しめていたのかもしれませんが、当時の私にはそれが難しいと感じました。
「いくら課金すれば確実に手に入るのか」
「いくらの課金なら推しが引けなくても諦めがつくのか」
意外とこの視点がないまま課金していること、ないでしょうか?
“引けなかったら更に課金する”を繰り返していると、ドーパミンが出て冷静な判断ができなくなってしまうことがあります。
ガチャを引く前に、自分がどこまで課金できるのか、どこで諦めるのかを確認して計画を練りましょう。
・再現性の問題
もうひとつ、課金にメリハリをつけるための視点として‘再現性’という考え方もあります。
推しのバースデー、周年イベントなど再現性の低い機会にのみ課金を行うというのもひとつの手だと思います。
もちろん、課金によって得られるものが何かはしっかり把握しておきましょう。
私は普段推しのバースデーに向けて無償の石を貯めており、周年ガチャなどはある程度で諦めをつけています。
なのでこれらのタイミングで課金することはありませんでしたが、近年とあるゲームで初めてバースデーパックを購入しました。
その前後で推し活にあまり課金していなかったという背景はあるものの、一度くらい購入してフォロワーさんに推しアピールをしておこうという節約家あるまじき購入動機。
ですが、未だにそのバースデーアイテムを見てニヤニヤしているので買って正解だったと思っています。
・ディズニーに行った月は課金しない
テーマパークに限らず、ゲーム以外で楽しいことにお金を使った月は調整が必要です。
旅行に行った月、高級レストランで食事をした月、コラボカフェで散財した月など、「今月使いすぎたなぁ」と感じる経験は誰でもあると思います。
そんなときは課金を控え目にすることを検討しましょう。
でも、ガチャやイベントだってこちらの都合を待ってはくれませんよね。
どうしても出費が重なったときは、前後の月で調整したり、食費から外食代・お菓子代を減らしたりしてダメージを軽減させましょう。
・予算を決める
これだけはやったことがないのでエアプですが、一般的には「月にいくらまで」と予算を決めておくことで、無意識な出費を抑えることができます。
たとえばGooglePlayには、予算を設定しておくと予算超過時に通知してくれる機能があります。
活用できる方には、基本的且つ有効な方法だと思います。
まとめ
ソシャゲ課金を楽しむためには、とにもかくにもしっかりと吟味することが大切です。
自分ひとりではわからないときは、SNSや攻略サイトで情報を集めて後悔のない選択ができるようにしましょう。
また、新しいガチャや新イベントが発表された瞬間にユーザーの物欲が最高潮に達することもぜひ覚えておいてください。
ソシャゲ課金に限った話ではありませんが、人の物欲は常に一定ではありません。
その商品を認識して欲しいと思った瞬間に一番物欲が高まると言われています。
つまり、そこからは段々と落ち着いていくことが多いのです。
企業はそんなユーザーの心理をうまく捉えられるように、新しい企画を次々発表したり、情報を小出しにして物欲が途切れないようにしています。
推しの新情報で盛り上がるのは本当に楽しいことですが、財布を開くときは、自分のためにも推しのためにも一旦冷静になることが大切だと思います。
今回の記事は、賛否が分かれる話題だったかもしれません。
あまりピンとこなかった方も、これからソシャゲ課金が‘減らせる支出’ではなく‘心のディズニーランド’になるためのヒントを一緒に見つけていけると嬉しいです。
お付き合いいただきありがとうございました!
またぜひ遊びに来てくださいね。
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