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はじめに
ソシャゲをはじめたばかりの頃のワクワクを、あなたは覚えていますか?
読み込み中のタイトル画面に胸を高鳴らせ
チュートリアルに一喜一憂し
かろうじて手に入れたSRの推し(候補)をホームに設定
どのアイコンを押しても開くポップアップ
全ての機能で推しをスクリーンショット
ライフの回復速度に追いつくために、数日間スマホを握りしめていたのは私だけではないと思います。
私は夜寝る前にアラームをかけ、就寝中に何度か起きてライフを消化していたこともありました。
推しの姿を全て獲得して保存したい。
ライフを使い切っていても無意識にゲームを開いてしまう。
とにかく、夢中。
プレイするのが楽しくて楽しくて仕方がない──そんな時期。
「もう懐かしいなぁ〜」なんて声も聞こえてきそうですね。
今も大好きな気持ちはあるし楽しいけど、忙しい日はちょっぴり負担。
ミッションの回収がタスク化してる。
イベントの間隔がなさすぎてしんどい。
ストーリーを読む時間がない。
そんな悩みを抱えているユーザーさんも多いのではないでしょうか?
今回は、ソシャゲを無理なく続けるためにやっていることというテーマでお話ししようと思います。
あくまで私の場合の一例ではありますが、「疲れたな……」と思い始めた方のヒントになれば嬉しいです。
デートがタスクに変わるとき
私は現在、5つのソシャゲをプレイしています。
長いものは10年ほど前から続けていることにたった今気づき、驚いているところです。
振り返ってみると、ソシャゲをインストールしたあの日は、言わば初デートだったのだと思います。
些細なことでさえ楽しくて、幸せで、まさに薔薇色の日々でした。
ですが毎日ログインしていると、ソシャゲはいつの間にか生活の一部になっていきます。
最初は生活そのものが楽しくなったように感じますが、人間はどんな刺激にも慣れていくものです。
ましてや定期的に更新されるミッションは私の時間を切り取ってこなす、まるで家事のような存在へと変化していくのです。
習慣を身につけるときに大切なのは、行動を促す報酬の存在だと言われています。
ソシャゲはこの心理を上手に利用してつくられているのです。
小さな報酬(ゲーム内通貨など)から大きな報酬(石やガチャチケット、ランキング順位など)まで、行動に応じた報酬が得られるようになっています。
ユーザーは小さな報酬を習慣で獲得し、大きな報酬を努力で獲得することになるのです。
習慣になった小さなミッションは家事のような単調さを感じつつも、負担だと認識することもなく続けられる人も多いのではないでしょうか。
そして大きなミッションは、はじめこそ楽しいものの段々と時間やお財布を圧迫するようになります。
しかし、負担に気づいたときには大きなミッションをこなすことも習慣の仲間入りをしている、なんてことも少なくありません。
更にこれまで続けてきた自分の努力を思うと、やめるのは勿体ないような気がしてしまう。
小さなミッションに負担を感じるようになってきた人も同様です。
これまで自分は頑張っていたんだと気づいたからこそ、今ここでやめるのは惜しいと感じてしまう。
努力が報われる設計だからこそ、“やらなきゃ損”という感覚になるのは自然なことなのです。
ただ、それが苦しくなってきたときには、自分なりの向き合い方を考えてみることが大事だと思います。
これまでに実践してみたこと
▶ミッションをコンプリートしない
ゲーム内で設定された八百万のミッション、なんとなくコンプリートしないといけないような気持ちになりがちです。
私もアプリ更新のたびに新情報を漁り、隙間時間を活用してミッションをこなしていました。
その結果、全ての余暇を吸い取られて毎日気がつけば深夜に。
プレイ中のソシャゲが1個や2個なら可能かもしれませんが、5個同時進行でそれは日常生活が疎かになるというもの。
かと言って、推しから離れることは考えられない。
悩んだ私は、いくつかのゲームで推しと関わりのないキャンペーンやイベントのミッションを積極的にコンプリートすることをやめてみました。
実際、推し以外のアイテムやボイス、称号などを取得しても、容量を圧迫するばかりであまり意味はなかったのです。
これまた勿体ない精神でなんとなく頑張り続けていたことを自覚しました。
でも、報酬が石やチケットのときは未だに悩みながら取るか逃すか決めています。
▶マイミッションを設定する
レベル1
ログボだけ
最低限ログインだけでもしておけば、推しのイベントや新情報に気づかず後悔する、なんてことを防げます。
レベル2
+放置系ジョブ
放置系ジョブは負担になりにくく、それでいてユーザーランクは上がるので少しずつでも前に進めます。
レベル3
+気が向いたときのオートプレイ
オートプレイは複数台持ちユーザーの強い味方です。
他のゲームをしながら周回できます。
レベル4
+ライフ回収分のオートプレイ
ライフを回収できるくらいオートプレイできる余裕があるなら、イベント報酬もある程度もらえるかもしれません。
このように、ゆるめのミッションを自分で設定するのもおすすめです。
私は元々、通常ミッションでは物足りないときに強めのマイミッションを設定していました。
普通ならやらないような課題に挑戦するのは楽しかったですし、自分で決めたミッションをクリアしていく達成感はゲーム内報酬を上回るものでした。
自分なりのミッションだと本来のミッション報酬をどれくらい取れるかわからないので、しばらくは様子見が必要です。
でも、ただ「できなかった」を積み重ねるより「自分なりの目標を達成した」を繋げる方が気持ちを豊かにしてくれます。
生活に密接するソシャゲだからこそ、自分の力になるような楽しみ方を見つけてみてはどうでしょうか?
▶参加するイベントを絞る
当然のように全てのイベントに参加し、時に石を砕いてでも報酬を取りに行く──
それは本来のソシャゲの楽しみ方なのだろうけれど、忙しい現代人にとっては少々ハードモード。
私は少し前に、とあるソシャゲでは全てのイベントでそこそこを狙うのではなく、推しのイベントのときだけランキングを意識し、他は無理なく行けるところまでで楽しむようにしました。
結果的にソシャゲにかける時間は縮小しましたが、推しイベではそれまでより高いランキング報酬がもらえるようになり、すごく満足しています。
箱推しだとなかなか難しいかもしれませんが、単推しさんにはとてもおすすめの方法です。
▶ライフ回復系のアクションをしない
様々なミッションの中には、達成することでライフ回復アイテムがもらえるものがあります。
また、ゲームによってはライフそのものが回復するミニゲームも存在します。
これらに手を出すとライフが回復し、勿体ない精神が発動してしまいます。
ライフ回復アイテムがいつまでも保存できる場合はいいのですが、使用期限があるともう使わずにいられなくなるでしょう。
ゲームを長時間楽しみたいときは大歓迎なのですが、ほどよい距離感で楽しみたいときはちょっとありがたお節介。
そんなときはライフ回復に繋がるアクションを控えるのがおすすめです。
真面目な人、几帳面な人ほどライフの取りこぼしに心を痛めてしまうものです。
予想できる心の負担は避けていきましょう。
▶課金額の見直しをする
マンスリーパスなどで定期的に課金している方に向けた提案です。
課金については先日の記事で熱く語ったばかりですが、しんどさを感じたときこそ課金について考え直すタイミングです。
これまで課金してきた額が大きければ大きいほど、減らすことが難しいかもしれません。
また継続特典などがある場合は、購入を中断すると損してしまう気がして「考えたくもないよ〜」って方もいるのではないでしょうか。
人は得より損に敏感な生き物です。
継続特典というのがそもそもそういった心理を利用して作られているので、頭を抱えてしまうのも当然です。
そして実際に、継続特典があるのとないのとでは大きな違いが生まれることもあります。
なので、あくまで見直しです。
今課金をやめたらどんなリスクとメリットがあるのか。
課金を続けた場合はどうか。
今一度冷静に考え直して納得した上で課金を続けるのと、しんどいなーと思いながらなんとなく課金を続けるのとでは全然違うと思います。
冷静さを取り戻した今だからこそ、向き合うことができる問題ではないでしょうか。
▶アンインストール
アンインストール=担降り、と捉えられがちですが、私は同棲解消や別居のようなものだと思っています。
もちろん、そのまま想い出に変わってしまうことも少なくありません。
ですが私は一度離れたソシャゲを機種変更と共に再インストールし、今も継続してプレイしています。
アンインストールした理由が
・重い
・他のアプリに影響するほど重い
・ミッションの難易度が高い
・ラグもバグも多発
・課金への誘導があからさますぎる
・他色々
……だったのですが、お問い合わせが相次いだのかアンインストールしている間にほぼ全てが改善されていました。
更に過去イベのカードを獲得できる機会も作られており、おかえりキャンペーンも開催されていたため「それなら……」と再開。
自分なりに無理なく続けられるところを探し、数年が経ちました。
このように私の場合は丸く収まりましたが、ゲームによってリスクも再開難易度も違います。
イベント報酬カードを逃したら二度と入手できなかったり、復刻しても課金ガチャしかなかったり。
それでも、精神的にしんどくなってしまうのであれば一旦離れて様子を見るのもひとつの手段だと思います。
まとめ
ソシャゲはユーザーが楽しく続けられるような工夫を沢山盛り込んで作られています。
でも、それを全てこなすのは多分ぶっちゃけ難しい。
複数のゲームを同時進行していると丸一日使っても遊びきれないのではないでしょうか。
選択肢が多すぎると人は迷ってしまうものです。
とはいえ、自分が本当に楽しめるものは自分で選ぶのが一番です。
流されてばかりの趣味はいつか必ず“惰性”になってしまいます。
ソシャゲがユーザーを楽しませる工夫をしてくれているなら、ユーザーにも楽しむための工夫が必要なのかもしれませんね。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
ぜひ、また遊びに来てくれると嬉しいです。
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